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細胞小器官

生物基礎

細胞小器官と原形質

細胞内の構造で、特定のはたらき・役割をもつものを細胞小器官といいます
細胞小器官のうち、エネルギーを用いて生命活動を行い頑張っている(化学反応が起こっている)
構造を特に原形質といいます
 また、原形質は細胞全体の生命活動維持の中心を担うと、核以外の2つに大別され、核以外をまとめて細胞質といいます

細胞質

細胞質の例として以下の構造が挙げられます
(はたらきも、ものすごく簡単に挙げておきます)

  • 葉緑体
     光合成を行い、栄養分である有機物を合成する
  • ミトコンドリア
     好気呼吸にを行い、有機物を分解してエネルギーを放出する
  • リボソーム
     タンパク質の合成を担う
  • 小胞体
     物質の輸送経路
  • ゴルジ体
     物質を細胞外へ分泌する
  • 中心体
     細胞分裂に関与する
  • リソソーム
     細菌やいらなくなった物質を分解します(細胞内消化)
  • 細胞骨格
     細胞の形の維持、アメーバ運動に関わる
  • 細胞膜
     細胞内と細胞外を区切る膜、細胞内外の物質の輸送
  • 細胞質基質
     細胞内を取り巻いているところ、嫌気呼吸の場
  • 液胞
     物質の貯蔵

 * 細胞小器官のうち、リボソーム・小胞体・リソソームはとても小さく
  電子顕微鏡でないと観察することができません。

  (大きめのリソソームは、光学顕微鏡でも観察できます。生物の大きさに個体差があるように
   細胞小器官にも差があるんですね)

動物細胞と植物細胞の比較

 生物なので「細胞は生物の構造及び機能上の基本単位である」という細胞説の通り、動物と植物ともに細胞が基本単位ですが、細胞レベルで異なるので、構造も機能も異なります。
 なぜ、植物は光合成できるのに動物はできないと機能に違いがあるのか??をめちゃくちゃ大雑把に答えると細胞小器官が異なるからです。
 では、その違いを紹介します!

  • 動物細胞には、葉緑体が存在しない
  • 動物細胞には、細胞壁が存在しない
  • 植物細胞は、液胞が発達している(特に老化した植物細胞)
  • 高等植物には中心体が存在しない(コケ植物・シダ植物といった下等植物には存在する)

動物細胞は排出するのが得意ですが、植物細胞は苦手です。そのため、動物の多くは長生きしても体が大きくなり続けませんが(魚類は大きくなります)、植物は長生きすればするほど大きくなります。ヒトは垢など古い細胞を捨てていきますが、樹齢何百年の大木はとても大きいですよね。これも、細胞レベルでのちがいです。
 これを知っていると、物質の貯蔵を担う液胞が植物細胞で、特に老化した細胞で発達することが理解できますよね😊

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